ちがう日 by nv1t4

#櫻屋敷

その日は、寝坊した。懐かしい夢を見ていたから。
母が朝食にいつものトースターを用意してくれていた。でも食べていたら遅刻するから、食べなかった。
いつも通り、学校まで歩いて向かった。昨日、一昨日、1週間前...それはずっと変わらない。
教室に着いた。後ろのドアから入って、自分の席につく。でも、自分の席があるはずのそこに、席は無かった。仕方がないので、先生が来るまで立っていた。
給食の時間。当番が給食を配膳してくれるのを、先生が用意してくれたいつもと違う席で待った。でも、いただきますの挨拶をしても私のところには来てくれなかったので、挨拶のあとで自分で取りに行った。みんなが見ていた。
お昼休みの時間。御手洗から戻ると、机の上に置いていた薄紫色のペンケースが無くなっていた。教室の中を探したけど見当たらなかった。ゴミ箱の中に、私のペンケースはあった。人の悪意と一緒に。
放課後。いつものように歩いて家へ向かった。その途中で、クラスメイトの男の子数人が私に石を投げてきた。追いかけられたので、必死に逃げた。
家に着いた。洗面台の鏡を見た。そこには、いつもとは違う、異質な、わたしがいた。きのうとはなにかちがう。わたしはいったい、なにをまちがえたのだろう。
「明日から...ずっと今日みたいだったら、今までのことが、いつもと違くなるのかな。」
そうおもった。

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painted on a Nintendo Switch
03 Apr, 2025, 9:20 am
01:15

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