#colorだいせんそう

なぎさにはいろがにごってみえる。
あざやかではないせかいは、とてもたいくつだった。
かのじょが16のころ、ひとり、おとこがホームステイというかたちでいえにやってきた。
そのおとこは、とうじからてきたいしていたオレンジのくにのものだった。
なぎさはすぐにそれにきがついたが、きにしないことにした。
しかし、あるひ。
そのおとこが、じぶんから、ていさつにきたことをはなした。
くににかえるつもりがないことも。
なぜかおとこにいやけがさしたなぎさは、おとこをさした。
ちがとびちり、あたりがまっかになった。……まっか?
そう、かのじょにはあざやかないろはみえないのに、ちだけはあかくみえたのだ。とてもあざやかに。
それにきがついたなぎさは、どんどんおとこをさし、さいしゅうてきにはひとかどうかわからないものになった。
そのことはすぐにまわりにしられたが、むしろ、せんぷくしたてきへいにきがついたゆうしゅうなものとして、
くにからしょうじょうがあたえられた。
また、ぐんのたいちょうじきじきにスカウトされ、こうこうそつぎょうごはすぐにぐんへはいった。
それがいまのなぎさである。