n『…確認するぞ？
チビは兄ちゃんのもとに
本気で帰りてーんだな？』
カエン「決まってるでしょ！」
n『このままだとチビは消える…
チビがいた元の時空がチビを始めから存在していないコトにしようとしているのかもな？』
c『どうして？』
n『…しるか…
…けどな、オレの記憶をずっと辿ってみたが
「元来た場所へ帰りたい」なんて望んだやつ、チビが初めてだ…
…ちゃんと時間も合わせて繋ぐんだぞ？
でねーと、正しい場所でも、兄ちゃん逢えない、チビ消えるだからな？
c『うん…時間と場所はカエンの記憶を手がかりにする。
ぼくはカエンの記憶から場所と時間を割り出してココに繋ぐ…』
n『無事兄ちゃんに会えりゃメデタシ消えねー…たぶん』
カ「…」
c『占術・水鏡（みずかがみ）…
お兄ちゃんと最後にいた場所…思い出して【手】を…』
少年が、流れ落ちる水に紋様を描く…
カエンが、そこに手を触れる…
c『おもいだせるコト、ぜんぶ…おもいだして…それがカエンがお兄ちゃんとまた会うための時間と場所の手がかりになる』
カ「おにいちゃんとハグレるまえ…」
水に映る見覚えある景色…
まるで夢を見ているような…
そんなわけない、ついさっきのことなのに
なぜだろう…
とてもムカシのことに思えた…

･･･つづく
◇登場人物
カエン
c・・・名前のない少年
n・・・お使い

#CMA #ヌシノモリ