◆此処の拠点を立ち上げて、どのくらいの時を過ごしたろう…
イブの夜、はしゃぐ子供たちを眺めつつ、ジークフリードはグラスの液体を口に運ぶ…
幼少期、自分はこんな浮いたイベントとは無縁だった。
ダークエルフ至上の、歪んだ選民思想を持ち、反エルフ組織の首謀者である肉親は、彼を理想世界を作るための指導者（殺戮者）にすべく英才教育を施していた。
子供らしい思い出など皆無といっていい…
或る日、エルフの抵抗勢力が、組織の拠点でもある、彼と肉親の暮らす屋敷に攻め込んできた。
肉親は屋敷諸共焼失…
ジークはただひとり、レオンとモーガンのふたりに救け出された…
それから何年か後、ダンケルハイトを創設、現在に至る…

クリスマスに飾られた室内、ごちそうを前に目を輝かせている子供たち…
その中で、一緒に笑ってる幼い自分の幻？…
少し酔ったか・・・出動まであとわずか、これではだめだ・・・

レオン「ジーク、あまり飲み過ぎないよう…」
ジ「…フン。今夜の作戦に、ひびかないよう加減している。
ハロウィンだの、クリスマスだの、騒がしくて落ち着かん…」
モーガン「保護したガキんちょが増えたからな～
ガキでなくても、クリスマスはスキだぜ？オレは。
お、うまそ♪」
あおい「ダメー！あしたのごちそー」
セン「ダメ～」
トレバー「オラオラ！ガキは、とっとと寝ちまえ！ですね？ジーク様」
レヴェリネ「アンタも！」
ト「オレはオトナですから～？作戦にもゼッテー参加っス！」
あおい.セン「サクセン？」
ト「げ！」
モ「ヤレヤレ…内緒の作戦が漏れちまった…
トレバーには、プレゼント無しな？」
ト「いらねっスよ！サンタのプレゼントもらったこと無ぇし…ぶつぶつ…」
モ「あおいとセンは、良い子で寝たら、あくる日はプレゼントが枕元にあるかもしれないぜ？」
あ.セ「ハーイ」

カエン「こんやの…」
モ「オイオイ、カエンにまで筒抜けなのか？…悪りィが、ハタチ未満お断りだ。トレバーもな！」
ト「何ソレ？大人だけ秘密のお楽しみですか？ズリーぞ！
冗談じゃねぇ！今回ジーク様が直々指揮を執るんだ！
おとなしく寝てられるかってんだ！」
ドロシー「…お眠りなさい！」
ト「ZZZ・・・」
カエンもその場で倒れこみ、寝息を立てていた。
モ「すげぇな…」
ドロ「ウチには、鉄砲玉な子が少なくないから…
こんなこともあろうかと、薬、未成年の子たちの食事に混ぜたのよ…
聖夜にふさわしくない冷酷な作戦よね？」
モ「シェードとイグナーツがギラギラしてやがる…」
シェード「オレの好きに暴れていいんだよなぁ？…クククッ」
イグナーツ「オレたちを騙る犯罪者共をアジトごと粛清…」
モ「いくら地獄行のオレでも、覚えのない罪まで被りたかねぇな？奴等の好きにさせねえよ！」

・・・拠点から出て間もなく、
レオ「…おや、珍しい。ブラックサンタとは…」
モ「ウチのガキ達にはイイ夢見させてやりたいからなぁ！」
レヴェ「本作戦前のウォーミングアップよ！」

◆CAST
ジーク（ジークフリード）・・・ダンケルハイト団長、黒の幹部
レオン・・・ダンケルハイト副長、白の幹部
モーガン・・・団員、ジークとレオンの昔馴染み
トレバー・・・団員、新入り18歳
レヴェリネ・・・団員、赤の精鋭部隊
イグナーツ・・・団員
ドロシー・・・団員、医者
あおい・・・団員、組織が保護した子供
セン・・・団員、あおいと同じく…同世代
カエン・・・団員、17歳
シェード・・・ジークの契約精霊、闇属性
ブラックサンタ・・・クリスマスイブの夜だけ現れるモンスター

#CMA