#CMAcyan
きがついたら、おとうさんというヒトも、おかあさんというヒトもいませんでした。ふたりのカオも、なまえも、もうおもいだせません。
おへやに、カミがありました。
『けしてモリのそとへでてはならない』
ここには、ずかんがたくさんあります。ムシさんのずかん、ドウブツさんのずかん、とくにスキなのは、おハナさんのずかん。よくみかけるちいさなおハナさん、みたことのないキレイなおハナさん。どれもステキで、なんどよんでもワクワクしました。
それとはベツに、きになっているずかんが1さつ。
…ヒトのずかん。ほんだなのウラ、かくされるようにありました。
ニンゲンやエルフ、ドワーフにじゅうじん。わたしはニンゲンなのでしょうか?ごほんのとくちょうだと、わたしはニンゲンそっくりです。
モリのおそとには、たくさんのヒトがいるとかいてありました。
わたしは、どうしておそとにでちゃいけないのでしょうか?やっぱり、せなかの…
それでも、きょうみはつのっていくばかり。いつか……いつかわたしも、おそとにでてもいいひがくるのでしょうか。わたしとなかよくしてくれるヒトは、いるのでしょうか。
シアンの幼少期です。15歳になるまで、この森に一人で暮らしてきました。シアンの持っているほとんどの知識は、小屋にあった膨大な数の書物によるものです。
※ενδιαφέρονの直訳は「興味」ですが、今回は「憧れ」と訳させていただきました。
The Colors! Gallery moderators will look at it as soon as possible.
Comments