#DBRs
よく見ると2(手)になってるのよ。
ヒビキは、すぐさま戦闘態勢に入った。
だが、爛の隣に“阿木戸”が倒れていた。
「(彼は、教会に戻ったはず…! 何故、こんな場所に!?)」
阿木戸を助けるために戦いを挑むが、ヒビキの能力では圧倒的に不利な状況。
(何か…この状況を打破することはできないのか…?)
そんな時、いつか見た少女?が現れた。
「そこのガキ、聞こえてるか? 話があるから一時離脱しろ。」
阿木戸には申し訳ないが…ヒビキは一時離脱した。
少女?は自らを“死神”だと名乗った。
“自分(死神A)と契約することで力を貸す。だが、目的達成後にはヒビキの魂を回収する。”
死神Aが見える=死期が近い人間。ヒビキはどちらにせよ確実に死ぬ(殺される)運命らしい。
理解していた事とはいえ、恐怖で体が震えた。
だが、自分がやらなければならない…。自分が悲劇の幕を降ろさなければならない…!
携帯電話を取り出し、メールを打つヒビキ。
パチンッ、と携帯電話を畳み…再び覚悟を決め“死神”とともに戻った。
死神は、ヒビキの魂(半分)を取り込み…少女?から成人男性に成長した。
成長ではなく、力が戻ったということらしい。
死神は、ヒビキが持参した爆弾に力を込め始めた…。
残り僅かな体力で阿木戸を救出し、ヒビキは逃げるように説得する。
だが、中々了承しない阿木戸にヒビキはこう言った。「絶対に死なないから大丈夫ッスよ。」
阿木戸は、ヒビキの言葉を信じその場を離脱する。
最終決戦…。
お互いに向けて能力を放つ(投げる)
2人の能力(爆弾)が空中でぶつかり合う…それと同時に周囲は炎で包まれた。
ヒビキの能力は“空間転移”。
その気になれば逃げることも可能だが…能力を発揮する力も残っていなかった。
だが、それは彼女も同じことだった。
長時間、現世に留まり過ぎた彼女は気力も体力も消耗していた。
2人は、その場に倒れ込んだ。
周囲が炎に包まれる中、死神は約束通りに魂を回収した。その際に、倒れ込む爛の傍に怪しい人影を見た。
「明らかに現世の人間じゃねーな、アイツはよぉ…。」
攻撃しようと武器を構えると…???はこう言った。
「???:お前の時代は終わった…。」
そう言い放った???は爛を抱え、炎の中に消えていった。
「死神:(何だアイツは? 俺の存在…過去を知っているような口調だったな…。この人間はまだ利用できるか?)」
死神はヒビキの遺体も回収することにした。
その頃、フラフラになりながら協会に戻った阿木戸。
自分の携帯電話にメールが送られていたことに気づく。送り主は「ヒビキ」だった。
内容には事件に巻き込んだ謝罪、自分がいなくなった際の対応方法が記載してあった。
阿木戸は、大切な人を失った絶望と助けられなかった自分への不甲斐無さで泣き叫んだ。
協会の礼拝堂には泣き叫ぶ阿木戸の声が響いていた。
〔END〕
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