御機嫌よう、旅の御客人。
領地に住まう者一丸となって歓迎します。
失敬。申し遅れてしまいました。
私はこの文月村の領主、 夢喰 世虹 と申します。
そして今後、私の代理として表舞台に出ますは 酒々井 天飛 が努めますので以後、お見知りおきを。

折角、此のような辺境迄いらしたのですから是非、屋敷に御泊まりになって下さいまし。

嗚呼、そうでした。
此処は少し奇異な場所でして、人間の他に、あやかし、神、外つ国の者も居ましたか。まあ、兎に角様々な者が出入りする異界の一部なのですよ。
私は未だ仕事が有ります故、何かあったらここからは 天飛 に聞いてくださいね。

「では、ごゆっくりどうぞ」

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【読み方】
私　　わたくし　(領主の一人称)
一丸　　いちがん
文月村　　ふづきむら
夢喰 世虹　　ゆめはみ ぜぐ
酒々井 天飛　　しすい あまと
外つ国　　とつくに
未だ　　まだ
何時も　　いつも
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【文月村】
何時も白昼夢を見ているような感覚になる不可思議な村。人里離れた辺境に位置しており、人間以外も立ち入る村。